日本の医療の未来を考える会

iryounomiraiの記事一覧

第80回 地域包括医療病棟入院料の活用へ ケアミックス推進のポイントとは(東京都健康⻑寿医療センター・診療情報管理室保険指導専⾨部⻑ 葦沢⿓⼈氏)

第80回 地域包括医療病棟入院料の活用へ ケアミックス推進のポイントとは(東京都健康⻑寿医療センター・診療情報管理室保険指導専⾨部⻑ 葦沢⿓⼈氏)
医師の働き方改革や医療DXへの対応が注目された2024年の診療報酬改定では、高齢者の軽症・中等症疾患への対応を強化する為に「地域包括医療病棟入院料」が新設された。救急患者等を受け入れると共に、リハビリや栄養管理、在宅復帰等の機能を担う病棟に対する報酬だが、現場からは戸惑いの声も聞かれる。病院のデータを分析しながら地域包...
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第79回 遺伝子検査のデータ集約と共有で 世界のがんゲノム医療の先進国に(国立がん研究センター研究所長 間野博行氏)

第79回 遺伝子検査のデータ集約と共有で 世界のがんゲノム医療の先進国に(国立がん研究センター研究所長 間野博行氏)
今や日本人の半分が発症し、死因の第1位ともなっているがんだが、一方で治療法の進歩で決して不治の病ではなくなり、早期発見によって完治するケースも増えている。そうした中、がんを「治る病気」にする為の切り札として期待を集めているのが、がんゲノム医療だ。ゲノム医療は、日本の研究で一部の肺がんの原因となる遺伝子が特定されて以来、...
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第78回 大学改革を遂行した研究者が見た 日本の医療制度の現状と課題とは(ロジャー・グッドマン教授オックスフォード大学 副学長、オックスフォード大学 セント・アントニーズ・カレッジ 学...

第78回 大学改革を遂行した研究者が見た 日本の医療制度の現状と課題とは(ロジャー・グッドマン教授オックスフォード大学 副学長、オックスフォード大学 セント・アントニーズ・カレッジ 学長、東京大学 国際高等研究所 東京カレッジ 客員教授)
「THE世界大学ランキング」で連続してNo.1に輝く英・オックスフォード大学は、2000年に「ビッグバン」と呼ばれる大改革を行った。大学を4つの部門に分割して独立させるもので、それによって学部間の競争が生まれ、この10年間で集めた研究費は4倍に、学生も増加する成果が得られた。その改革を進めたのが、オックスフォード大学副...
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第77回 人口減少時代での高齢者支援とは 法律家との連携や役割分担も必要(放送大学客員教授 栃本一三郎氏)

第77回 人口減少時代での高齢者支援とは 法律家との連携や役割分担も必要(放送大学客員教授 栃本一三郎氏)
2040年には日本は「超高齢社会」に突入する。政府も少子化のスピードを落とす為、子育て支援の充実を打ち出しているが、出生率の向上を目指すという目標を掲げても、その投入された支出に対して見合った政策効果は見込まれないとの指摘も有る。一方で、超高齢社会で大きな課題の1つが独り暮らし高齢者の生活支援や身元保証だ。身寄りの無い...
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第76回 適切な労務管理による働き方改革 地域の医療体制の維持に国も支援 (厚生労働省医政局医事課 医師等医療従事者働き方改革推進室 佐々木康輔室長)

第76回 適切な労務管理による働き方改革 地域の医療体制の維持に国も支援 (厚生労働省医政局医事課 医師等医療従事者働き方改革推進室 佐々木康輔室長)
医療現場での過重労働は長年問題となっている。医師が健康で働ける環境が有ってこそ、患者も安心して治療が受けられる筈だ。医療従事者に限らず、長時間労働になりがちな日本の働き方を改革する為、国は2019年から働き方改革関連法を施行し、全職種の働き方改革に取り組んで来た。医療業界については5年間の猶予を与えられたが、24年4月...
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第75回 少子化の打開策としての生殖医療の現状 プレコンセプションケアの役割と課題(山王病院名誉病院長 堤治氏)

第75回 少子化の打開策としての生殖医療の現状 プレコンセプションケアの役割と課題(山王病院名誉病院長 堤治氏)
2022年4月から不妊治療が保険適用される様になった事に続き、23年10月には東京都で卵子凍結に係る費用への助成が開始された。社会的関心の高まりと共に民間企業に於ける支援も進みつつあり、卵子凍結は全国的な広がりの兆しを見せている。減少の一途を辿る出生数に歯止めを掛けたいところだ。しかし、長期的・根本的な解決には、若い世...
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第74回 DX推進と日本経済の復活に向け 求められるゼロからの発想の転換(GVE株式会社代表取締役CEO 房 広治氏)

第74回 DX推進と日本経済の復活に向け 求められるゼロからの発想の転換(GVE株式会社代表取締役CEO 房 広治氏)
 マイナンバーカードの保険証利用の導入や電子カルテの普及等、医療界でもDXの推進が求められている。セキュリティや運用など課題も多いが、少子高齢化による人手不足、医師の働き方改革、増大する社会保障費等への対応を考えれば、政府と医療界が一体で課題を解決して行かなければならない。そうした現状に対し、新たなセキュリティインフラ...
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第73回 医師不足解消の切り札となるのか オンライン診療推進の現状と課題(厚生労働省医政局総務課 矢野好輝・保健医療技術調整官)

第73回 医師不足解消の切り札となるのか オンライン診療推進の現状と課題(厚生労働省医政局総務課 矢野好輝・保健医療技術調整官)
高齢化と人口減少により、今後の日本の医療は、患者の増加と医師不足によって危機的な状況に陥る懸念が有る。特に過疎が進んでいる地方では、既に医療を十分に受けられない状況が生まれている。こうした問題を解決する1つの手段として期待されているのが、オンライン診療を始めとする遠隔医療だ。コロナ下の感染対策としてオンライン診療も普及...
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第72回 医療現場でのメンタルヘルスケア 環境の整備に公認心理師の活用を(早稲田大学人間科学学術院 人間科学部 教授)

第72回 医療現場でのメンタルヘルスケア 環境の整備に公認心理師の活用を(早稲田大学人間科学学術院 人間科学部 教授)
2024年から医師の働き方改革が始まるが、「人の健康や命に関わる仕事に、画一的な労働時間規制はそぐわない」という反対意見も多い。一方、コロナ禍で医師を始めとする医療スタッフの過酷な労働が課題となったのも事実だ。過労による精神疾患から自殺する医師も決して少なくない。医療職の精神疾患を防ぐには、どの様にケアをして行けば良い...
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第71回 iPSによる網膜再生医療の現状 治療の実現に必要な新たな仕組み(株式会社ビジョンケア代表取締役 髙橋政代氏)

第71回 iPSによる網膜再生医療の現状 治療の実現に必要な新たな仕組み(株式会社ビジョンケア代表取締役 髙橋政代氏)
山中伸弥・京都大学iPS細胞研究所名誉所長が2006年にiPS細胞を発表して以降、再生医療は着実に成果を挙げて来た。理化学研究所等は14年、難病の加齢黄斑変性の患者に本人のiPS細胞から作製した網膜細胞を移植する世界初の手術を臨床研究として実施した。今やiPS細胞から作った網膜細胞の移植手術は、治療として確立しつつある...
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